圧縮空気関連のアフターマーケット販売に注力し収益強化を図る

アフターマーケットは貴社事業に不可欠な構成要素です。

Posted on 7月 12th, 2021

アフターマーケットを捕捉することで、信頼性の高いリピート販売が生まれます。アフターマーケットはシンプルな収入源となるにもかかわらず、多くの企業はそこに注力するのを怠ります。メンテナンスが必要になれば顧客から電話があるだろう、という間違った思い込みをするのです。

一般的に「アフターマーケット」とは、製品の交換可能部品のことを指します。つまり、経時的に顧客が戻り、さらなる購入が発生する構成部品です。このことは、圧縮空気業界では、システム内でメンテナンスが可能なあらゆる部品に当てはまります。

時間をかけてアフターマーケットを捕捉する戦略を構築することで、将来簡単に収益を得ることのできるでしょう。

当社では、アフターマーケット収益強化のためのベストプラクティスを見出すため、自社製品販売データを収集するとともに、機器メーカーのお客様と協働しました。

毎年継続する売上

アフターマーケットを効果的に捕捉できるならば、売上が毎年発生することとなります。

たとえば、昨年100個の圧縮空気フィルタを販売したなら、今年は100個の交換エレメント* を販売できるはずです。今年、100個の圧縮空気フィルタを追加で販売したなら、来年には200個の交換エレメントを販売できる可能性があるのです。毎年のフィルタ販売個数が変わらず、この分野ではゼロ成長であったとしても、アフターマーケット販売からの収益は上昇の一途を辿ります。

*交換周期が1年の場合

失われた収益 ケーススタディ

弊社の米国オフィスは最近、自社システムと一緒にフィルタを提供する大手機器メーカーと面談しました。同社ではシステムの顧客に対し、保守契約と保証プログラムを提供していることが分かりました。しかし、フィルタが非常に小さな部品であるため、保守契約に含めることを検討していませんでした。

同社のアフターマーケット販売状況を調べると、過去7年間同社製品の利用可能なアフターマーケットのうち、7.5%しか捕捉できていないことが分かりました。その結果、150万ドルもの収益が失われたのです!

フィルタは小さな部品ではありますが、大きな収益をもたらすことができます。この収益は、本来なら保守契約や保証プログラムにフィルタを加えることで、簡単に得ることができたはずのものです。

アフターマーケット捕捉の戦略

アフターマーケットを捕捉する方法は、貴社の事業モデルにより異なります。

下記は既存のアフターマーケットを捕捉するためのいくつかの提案です:

システム保守の際、フィルタおよび乾燥装置を調べる

圧縮空気、ガス生成、医療用空気などの製品に関し貴社で保守契約がある場合、保守要員が圧縮空気フィルタや乾燥装置で交換が必要かどうか確認することが大切です。これは単純な作業ですが、より大きな交換部品の陰で見過ごされる傾向にあります。

保守技術者は、定期メンテナンスに出かける際は、常に交換キットを携帯する必要があります。そのことで、もう一度客先に出向く必要がなくなり、保守を見逃したり、省略したりする可能性を低減します。

システム保証にエレメントを含める

自社機器を販売するお客様をサンプル調査した結果、フィルタ製品を構造化された保守・保証プログラムに組み入れない企業は、利用可能なアフターマーケットの平均26%しか捕捉できていないことが分かりました。一方、保証プログラムにフィルタを含めている企業は、利用可能なアフターマーケットの平均66%を捕捉しています。データが示すところによると、システムの保証にエレメントを含めることが、アフターマーケットを捕捉し、関連する収益を逃さない唯一にして最善の方法となっています。

忘れてはならないのは、フィルタ製品を含めることには、収益を強化する以上の効果があるということです。製造者推奨保守期日までにエレメントを交換することで、お客様は気流中への不純物混入を防ぎ、システム全体を保護することができるのです。

お客様のためにEメールリマインダを設定する

お客様に保守期限について注意喚起することが重要です。MailChimpConstant Contact などの外部サービスを利用することで、お客様に対し、交換フィルタエレメントの発注時期に関し、自動Eメールによるリマインダ送信を設定できます。これは比較的低コストで実施できるもので、お客様が保守点検を忘れないよう促すことができます。

お客様に対するEメールリマインダを設定することにしたなら、幾つか検討すべき事柄があります。MailChimp や Constant Contact からのメールは、一部迷惑メールとして振り分けられることがあります。また、Eメール連絡先情報が古くなっている場合もあり、少数ながらメールが配信されないケースもあり得ます。しかし、アフターマーケットを捕捉するその他の方法と比較するならば、Eメールリマインダの設定と維持のための投資は少額で済みます。

交換が必要な理由に関する顧客教育

当社では、アフターマーケットに代替品のない独特な製品を持つお客様と話すことがよくあります。その場合によく見受けられるのは、他に製品を購入できるところがないため、アフターマーケットは完全に捕捉できるという思い込みです。しかし、その場合でも一部ではアフターマーケット捕捉率が低いこと観察されます。これは、お客様が推奨保守期日までに製品交換を行っていないためです。

そこで、定期保守スケジュールの重要性についてお客様に注意喚起することが役立つことでしょう。そのことで、システムへの不純物混入を防止し、エネルギー効率の低下や大きなコストのかかる故障を防ぐことができるのです。これは、顧客教育Eメールキャンペーン、ソーシャルメディアへの投稿、ダイレクトメール、梱包にチラシを同梱するなどの方法で実現できます。

ラベルと添付文書によるリマインダ

ほとんど投資を必要としないもう一つの選択肢は、製品に視覚的リマインダを含めることです。多くの企業では、製品に貼付することのできる交換時期ラベルを提供し、保守技術者が視覚的リマインダとして、次回の保守期日を記入することができるようにしています。これらは低コストで、迅速な ROI(投資収益)が実現できるものです。

リマインダラベルがお客様の目に付くようにすることが大切です。箱の中でラベルが失われないよう、明るい色とパッケージングに注意しましょう。さらに、お客様に再発注を促すとともに、その理由に関して顧客教育を提供するのに、製品に関するチラシを同梱するのは非常に効果的な方法です。

インセンティブを提供する

通常、金銭的インセンティブに対するお客様の反応は良いものです。自動再発注に申し込んだお客様には、少額の割引を提供することでアフターマーケット販売を促進することができます。あるいは、交換時期の3か月以内にアフターマーケット部品を購入するお客様に、割引を適用することもできるでしょう。

弊社がお役に立ちます

Walker Filtration では、多種多様な OEM メーカーや機器メーカーのお客様とアフターマーケット製品シェア向上に向け協働して参りました。貴社の独特なニーズについてお話を伺った上でアフターマーケット戦略への支援を提供させていただくため、是非お目にかかりたいと存じます。弊社チーム sales@walkerfiltration.com までお問い合わせください。

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