部分的凍結を防止し、冬期に向けて圧縮空気システムを準備する方法

Posted on 1月 5th, 2022

冬期に向けた圧縮空気システムの準備方法

気温が1℃(34℉)を下回ると、圧縮空気システムの複数の箇所で部分的凍結が発生する場合があります。今回は、部分的凍結を防止し、冬期に向けて圧縮空気システムを準備する方法の第2部です:

 

適切なフィルターを取り付け、空気を乾燥させる:

下流での凍結を防ぐ最善の方法は、圧力下露点(PDP)を圧縮空気システムが取り得る最低温度よりも低くすることです。システム内の水蒸気を除去すると、おのずと空気の(圧力下)露点が下がり、圧縮空気システムが凍結して詰まる可能性が大幅に減少します。

ご使用のシステムに適合するサイズのフィルターとドライヤーを取り付けることで、できる限り空気を乾燥させるようにします。

システムでの凝縮液蓄積を除去するための防衛の第一線は水分離装置です。水分離装置は、取付位置で蓄積された水分の99.99%除去することができます。

コアレッサ式フィルターは、微細な油エアロゾルや微粒子を除去し、空気を圧縮空気乾燥装置に適切な状態に整えるものです。

ドライヤーは、残留する水蒸気を除去するために使用します。デシカント式乾燥装置は、気温が氷点より低くなる場所での利用分野や設備に最適です。Walker Filtrationのデシカント式乾燥装置は、圧力露点を -40℃(-40˚F)と -74℃(-100˚F)まで下げることができます。

圧縮空気ヒーターを取り付ける:

ご使用のユースポイントで部分的凍結が発生しており、空気流が小さい場合は、 圧縮空気ヒーターを取り付けると奏効する場合があります。低気温によりシステムが凍結しない場合でも、空気の利用分野で問題が発生する場合があります。そのような場合には圧縮空気ヒーターを使用することで、利用分野の要件に沿って制御された形で圧縮空気の温度を上げることができます。

温度を上げる:

ブローオフポイントにヒートトレースを追加し、機器を使用する場所の周囲温度を上げることで、排気口やバルブ、ソレノイドは氷点に達しにくくなります。

さらに、屋外の配管に断熱材を取り付けることで、パイプ内部の凝縮液の凍結を予防し、システム内での氷結や発生した氷が下流に飛ばされることを防ぐことができます。

また機器は、必ず製造元が推奨する温度範囲で運用することが重要です。

メンテナンスが大切:

冬期に限らず、システムを定期的にメンテナンスすることで、常にエネルギー効率を高く保つことができます。次の簡単な手順を実行することで、圧縮空気システムの効果的な運用を確保することができます。

ドレンに詰まりがないか確認 ― 水が効率的に排出されないならば、いずれ氷結する可能性が高くなります。

漏出を特定し、修理 ― 空気は膨張すると温度が下がるため、漏出が原因で凍結が発生する場合があります。また、漏出するとエネルギーが浪費されるため、システム全体の効率性が低下します。

フィルターとドライヤーに留意 ― これらの装置は水分を除去するため、下流での凍結を防ぎます。フィルターに詰まりが発生すると、頻繁に減圧が発生するようになり、製品に不純物が混入するリスクが高くなります。定期的にエレメントを交換することが、圧縮空気システムの空気品質の維持と不要な水分や不純物を防ぐために不可欠です。

ご使用の圧縮空気システムを冬期に向けて準備する方法についてさらなるアドバイスをお望みの場合は、+44 (0) 191 417 7816 または sales@walkerfiltration.co.uk まで、お気軽にお問い合わせください。

 

Previous Story Next Story